「Gemini CLIの使い方を無料のまま覚えたい!」
「無料枠が終わったって本当なの?」
Gemini CLIはGoogleが公開しているターミナル用のAIエージェントで、1日1,000リクエストという太っ腹な無料枠で話題になりました。
ところが2026年6月18日、その入口だった個人向けの無料サインインが止まっています。
結論から言うと、無料で使う道は残っています。
ただし窓口が変わったので、いま検索で出てくる解説の多くは手順が通りません。
この記事では、Gemini CLIの基本の使い方と、無料で動かし続けるための現実的な選択肢を順番に整理しました。
この記事でわかること
- Gemini CLIがターミナルで何をしてくれるツールなのか
- 2026年6月18日に無料枠まわりで何が変わったのか
- いまも無料で使い続けられる3つの道と、それぞれの条件
- 後継のAntigravity CLIへ移行するときの手順と注意点
Gemini CLIとは?無料で注目されたターミナルAIの正体
Gemini CLIは、ターミナルの中でGoogleのGeminiを動かすオープンソースのAIエージェントです。
ここでは、どんなことができるツールなのか、そしてなぜ無料枠がこれほど話題になったのかを整理していきましょう。
Gemini CLIの基本を押さえる
- ターミナルから日本語で指示を出せるエージェントであること
- 無料枠の大きさが他のツールと比べて際立っていたこと
- 動かすための環境とインストール方法
Gemini CLIがターミナルでできること
Gemini CLIは、プロジェクトのフォルダに入って gemini と打つだけで起動します。
あとは日本語で頼めば、ファイルを読み、書き換え、シェルコマンドまで実行してくれました。
公式リポジトリを見ると、Apache 2.0ライセンスのオープンソースとして公開されています。
中身が読める安心感は、業務で使うときに効いてきますね。
とくに他のCLIツールと違ったのが、Google検索と統合されている点でした。
最新のライブラリ仕様を調べながらコードを直す、といった動きがツール1つで完結します。
Gemini CLIに任せられること
- 大きなコードベースを読ませて仕様を説明させる
- バグの原因調査と修正、テストの実行
- Google検索を使った最新情報の裏取り
- PDFや画像を渡してアプリの雛形を作らせる
- スクリプトに組み込んだ非対話モードでの自動処理
100万トークンという広いコンテキストも売りでした。
リポジトリ全体を一度に読ませても、途中で文脈を見失いにくいんですね。
個人的にありがたかったのは、非対話モードです。gemini -p "このリポジトリの変更点をまとめて" のように書けば、シェルスクリプトの一部として組み込めました。
会話を保存して途中から再開できるチェックポイント機能も備わっています。
長い作業を日をまたいで進めるとき、前日の文脈をもう一度説明せずに済むのは助かりました。
Gemini CLIが無料で注目された理由
Gemini CLIが公開された当時、他のターミナル型エージェントは有料プランが前提でした。
Claude CodeはClaudeの有料プラン、Codex CLIはChatGPTの有料プランに紐づいています。
そこへGoogleアカウントだけで1日1,000リクエストという無料枠が出てきたので、話題にならないほうが不自然でした。
なお、ChatGPT側の窓口はターミナルだけではありません。ブラウザやIDEから触る選択肢まで含めた全体像は、Codexの使い方は4つの入口から選ぶ|CLIとクラウドの違いで確認できます。
公式リポジトリにも「60 requests/min and 1,000 requests/day with personal Google account」と書かれていて、個人の学習用途なら使い切るほうが難しい水準です。

認証の入口は3つ用意されていました。
個人のGoogleアカウントでサインインする方法、Gemini APIキーを環境変数に置く方法、そして企業向けのVertex AI経由です。
ただし、この無料枠には裏側がありました。
無料で使う代わりに、入力したコードや会話がモデルの改善に使われる可能性がある、という点です。
業務のコードを扱うなら、ここは無視できない条件でした。
個人の学習や趣味の開発なら気にならない一方、受託案件のコードを読ませるのは避けたほうが無難ですね。
Gemini CLIの動作環境とインストール方法
導入のハードルは、驚くほど低いです。
公式が案内している要件は、次のとおりでした。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | macOS 15以降/Windows 11 24H2以降/Ubuntu 20.04以降 |
| Node.js | 20.0.0以降 |
| メモリ | 通常4GB以上、重い作業は16GB以上 |
| シェル | Bash/Zsh/PowerShell |
インストールは1行で終わります。
試すだけなら、Node.jsさえ入っていれば npx でその場実行もできました。
npm install -g @google/gemini-cli
brew install gemini-cli
npx @google/gemini-cli
Node.jsのバージョンだけは先に確認しておいてください。20より古いと起動時につまずきます。
入ったら gemini と打つだけで、対話画面が立ち上がりました。
Homebrewを使っているMacなら、そちらのほうが管理は楽です。
Node.jsのバージョンを上げ下げしてもツール側が巻き込まれないので、環境が壊れにくくなります。
Gemini CLIの無料枠は2026年6月18日にどう変わったか
ここが、いま検索している方がいちばん知りたいところだと思います。
結論を先に言うと、個人アカウントでの無料サインインが止まりました。何が起きたのかを順番に見ていきましょう。
2026年6月18日に起きた変更
- 個人向けの無料サインインでリクエストが通らなくなった
- ログイン時に出るエラーメッセージと、影響を受ける人の範囲
- これまでどおり使い続けられる人もいること
個人向けの無料サインインが停止した
Gemini CLIの公式ドキュメントを開くと、上部にはっきりと告知が出ています。
「Unpaid tier and Google One users: Gemini CLI will be replaced by Antigravity CLI on June 18th.」
つまり無料ティアとGoogle Oneのユーザーは、6月18日でAntigravity CLIに置き換わるという案内でした。

(出典:Gemini CLI公式ドキュメント/2026年8月11日時点)
GoogleのGemini Code Assist個人向けの通知ページにも、同じ内容が書かれていました。
個人向けのGemini Code Assist、Google AI Pro、Google AI Ultraの各ティアについて、IDE拡張とGemini CLIがリクエストの処理を停止した、という記述です。
告知の中身を3行で押さえる
- 停止日は2026年6月18日
- 対象は個人向けの無料ティアとGoogle Oneのユーザー
- 案内されている移行先はAntigravity CLI
ツール自体が消えたわけではありません。
手元のコマンドは残っているのに、サーバー側が応答を返さなくなった、という形の終了でした。
だから「アンインストールして入れ直せば直る」という類の話ではないんですね。
ここを取り違えると、環境をいじり回した末に振り出しへ戻ることになります。
スクリプトやCIに組み込んでいた場合は、そちらも同じタイミングで止まっています。
朝いちの自動処理が黙って失敗していた、というケースもあったので、心当たりがあればログを確認しておいてください。
表示されるエラーと、影響を受ける人
該当するアカウントで起動すると、こんなメッセージが返ってきます。
This client is no longer supported for Gemini Code Assist for individuals
初見だと、自分の設定を疑ってしまうエラーですよね。
再インストールしても認証をやり直しても直らないので、原因にたどりつくまで時間を溶かした方も多いはずです。
影響を受けるのは、個人のGoogleアカウントでサインインして使っていた人です。
無料で使っていた方はもちろん、Google AI ProやUltraに課金していた方も対象に含まれます。
このエラーが出たときにやらなくていいこと
- Gemini CLIの再インストール(原因はサーバー側にある)
- Node.jsやnpmのバージョン変更
- 認証情報の削除と再ログイン
環境を壊さないうちに、まず告知を確認してください。
ツールの不具合ではないとわかれば、あとは移行先を選ぶだけの話になります。
お金を払っていたのに止まった、という点に納得しづらい方もいると思います。
ただ、Google側は代わりの無料ティアを用意しているので、乗り換えれば手を動かす環境は取り戻せました。
影響を受けない人もいる
全員が使えなくなったわけではありません。
公式の通知では、組織向けのCode Assist StandardまたはEnterpriseの契約でサインインしている場合は、これまでどおり利用できると明記されています。
会社でGoogle Workspaceを使っていて、管理者がライセンスを配っているなら、そのまま作業を続けられるわけですね。
Gemini CLIをこれまでどおり使える人
- 組織のCode Assist Standard/Enterpriseでサインインしている人
- Gemini APIキーを設定して使っている人
- Vertex AI経由で認証している人
逆に言えば、止まったのは「個人アカウントでのサインイン」という1つの入口だけでした。
認証方法を変えれば、ツールそのものは動き続けます。
チームで使っている場合は、誰がどの認証方法で入っているかを一度そろえておくと安心です。
同じリポジトリを触っているのに片方だけ動かない、という状況が起きやすいところでした。
ここを理解しておくと、次の選択がぐっと楽になりますよ。
「使えなくなった」ではなく「入口が1つ閉じた」と捉え直すだけで、打てる手がはっきり見えてきます。
Gemini CLIを無料で使い続ける3つの道
では、お金をかけずに手を動かしたい場合はどうすればいいのでしょうか。
ここでは、いま現実的に選べる3つの道を、条件つきで整理します。
無料で使い続けるための選択肢
- 後継のAntigravity CLIに移行する
- Gemini APIキーの無料枠に切り替える
- 組織のCode Assistライセンスを使わせてもらう
【選択肢1】Antigravity CLIに移行する
いちばん素直な道が、Googleが後継として案内しているAntigravity CLIへの移行です。
Antigravityは、2026年5月のGoogle I/Oで発表された開発プラットフォームで、そのターミナル版がAntigravity CLIにあたります。
コマンド名は agy で、Go言語で書き直されているぶん起動も軽くなりました。
個人向けの無料ティアが用意されているので、学習目的ならここが第一候補になります。
Antigravity CLIを選ぶと得られるもの
- Googleアカウントだけで始められる無料ティア
- Gemini CLIで書いたGEMINI.mdをそのまま読ませられる
- サブエージェントを並列で動かす設計
デメリットは、無料枠の考え方が変わったことでしょう。
1日あたりのリクエスト数で区切る方式ではなくなったため、以前と同じ感覚で使うと早めに上限へ届きます。
それでも、Googleアカウント1つで始められる手軽さは変わりません。
クレジットカードの登録もAPIキーの発行も要らないので、今日はじめて触る方にはこの道がいちばん近いです。
とはいえ、無料で試せる窓口が残っているのはありがたい話でした。
Gemini CLIで身につけた操作はほとんどそのまま通用するので、覚え直しの負担もほぼありません。
【選択肢2】Gemini APIキーの無料枠を使う
Gemini CLIをそのまま使い続けたいなら、APIキーに切り替える方法があります。
Google AI Studioで発行したキーを環境変数に入れるだけで、認証方法が切り替わりました。
export GEMINI_API_KEY="発行したキー"
gemini
APIキーにも無料の枠があり、公式ドキュメントでは1日あたりのリクエスト数で上限が示されています。
個人アカウントのサインインより枠は小さいものの、試すだけなら十分に足りる水準でした。
この道のいいところは、いま使っている設定をそのまま引き継げる点です。
GEMINI.mdもMCPの設定も、コマンドの打ち方も、これまでどおりで動きます。
APIキーに切り替えるときの注意点
- 課金を有効にしたプロジェクトのキーは、枠を超えると従量課金になる
- キーをシェルの設定ファイルに直書きすると流出のリスクがある
- 無料枠のモデルは選べる範囲が限られる場合がある
とくに1つ目は要注意でした。
無料枠を超えた瞬間に有料へ流れる設定になっていないか、発行時に確認しておいてください。
費用感の全体像はAIコーディングの費用相場にまとめました。
無料枠で足りるのか、月額いくらまでなら投資する価値があるのかを、先に決めておくと迷いが減ります。
【選択肢3】組織のライセンスを使わせてもらう
会社で開発している方なら、いちばん確実な道です。
Code AssistのStandardまたはEnterpriseライセンスが割り当てられていれば、Gemini CLIは今までどおり動きます。
個人の無料枠と違って、入力したコードがモデルの学習に使われない条件で運用できるのも大きな利点でした。
自分の財布は痛まないので、業務で使うなら真っ先に検討したい選択肢になります。

管理者に相談するときは、「個人アカウントでのCLI利用が停止されたので、組織ライセンスを割り当ててほしい」と伝えれば話が早いです。
申請を通しやすくする材料
- 個人アカウントでの利用が公式に停止された事実(告知ページ)
- 入力したコードが学習に使われない運用条件になること
- 調査やレビューに毎週かかっている時間の実績
そのとき、どれくらい時間が浮くのかを一緒に示せると通りやすくなります。
調査やレビューにかかっていた時間を具体的な数字で出すと、稟議が動くのを何度か見てきました。
情報システム部門が心配するのは、たいていコードの流出です。
組織ライセンスなら学習利用の心配がない点を先に伝えておくと、話が技術の議論に戻ってくれました。
ライセンス費用はかかりますが、業務で使うなら会社が負担すべきコストですよね。
自分の財布から出す前に、一度は聞いてみる価値があります。
Gemini CLIの後継にあたるAntigravity CLIの使い方
移行先として名前が挙がったAntigravity CLIを、実際に動かすところまで見ていきます。
手順そのものはGemini CLIとよく似ているので、身構えなくて大丈夫です。
Antigravity CLIを動かすまでの流れ
- 公式インストーラーで
agyを導入する - Googleアカウントで認証を通す
- 基本コマンドを覚えて対話を始める
- 最初に投げる指示を決めて動作を確かめる
【ステップ1】Antigravity CLIをインストールする
Googleが公開しているCodelabsの手順が、いちばん確実でした。
MacとLinuxなら、次の1行で入ります。
curl -fsSL https://antigravity.google/cli/install.sh | bash
WindowsはPowerShellから実行します。
irm https://antigravity.google/cli/install.ps1 | iex
インストールが終わったら、バージョンを確認しておきましょう。
agy --version
インストール直後に確認すること
agy --versionでバージョンが返るか- コマンドが見つからないときはターミナルを開き直す
- Gemini CLIは残したままでも共存できる
数字が返ってくれば準備完了です。
Gemini CLIと違ってNode.jsが要らないので、環境をあまり汚さずに済むのもうれしいところでした。
コマンドが見つからないと言われたら、ターミナルをいったん閉じて開き直してください。
インストーラーがパスを通していても、いま開いている画面には反映されていないためです。
Gemini CLIをアンインストールする必要はありません。
組織ライセンスやAPIキーで使う場面が出てくるかもしれないので、残したまま両方置いておくのが安全でした。
【ステップ2】Googleアカウントで認証する
初回起動では、ログイン方法を選ぶ画面が出てきます。
個人で使うなら「Google OAuth」を選んでください。
ブラウザが開いてログインを求められ、表示された認証コードをターミナルに貼り戻せば完了です。
agy
Google Cloudのプロジェクトを指定する選択肢もありますが、これは組織で使う場合の道になります。
認証でつまずきやすい点
- ブラウザが開かない環境では、表示されたURLを手動で開く
- 複数のGoogleアカウントにログインしていると別アカウントで通ることがある
- コードの貼り付け後は改行を入れずにEnterを押す
2つ目は本当によく起きます。
仕事用と個人用のアカウントを両方開いている状態だと、意図しないほうで認証が通ってしまうんですね。
認証が通ると、そのままプロンプトが立ち上がります。
ここから先は、Gemini CLIと同じように日本語で頼むだけでした。
【ステップ3】基本コマンドを覚える
覚えるコマンドは、最初のうちはこれだけで足ります。
最初に覚えたいAntigravity CLIのコマンド
agy:対話モードを起動するagy -p "指示":1回だけ実行して結果を返すagy models:使えるモデルの一覧を表示する/help:コマンドとショートカットを確認する/quit:セッションを終了する
非対話モードの -p は、Gemini CLIと同じ書き方です。
これまでスクリプトに組み込んでいた処理があるなら、コマンド名を置き換えるだけで動きました。
モデルの切り替えは --model で指定します。
軽い作業に重いモデルを使うと無料枠をすぐ消費するので、用途に合わせて落とすのがコツですね。
最初にやることは、Gemini CLIのときと変わりません。
いきなり作らせるのではなく、既存のコードを説明させて、読み込みの精度を確かめるところから始めてください。
最初に投げる指示を決めて動作を確かめる
インストールと認証が終わったら、動作確認を兼ねて軽い指示から入りましょう。
おすすめは、いま開いているプロジェクトを説明させることです。
返ってきた内容が自分の理解と一致していれば、読み込みは正常に働いています。
このプロジェクトの構成を、初めて見る人向けに説明してください
直近1週間の変更点を、目的ごとにまとめてください
ここで的外れな答えが返るなら、起動したフォルダを疑ってください。作業範囲は起動した場所で決まります。
動作確認でチェックすること
- プロジェクトの構成を正しく読めているか
- ファイルを書き換える前に確認が入るか
- 無料枠の消費ペースが想定どおりか
説明の精度が確認できたら、次は小さな修正を1つだけ頼んでみてください。
いきなり大きな機能を任せるより、この順番のほうが結果的に早く仕上がります。
Git管理下のフォルダで試すのも忘れずに。
気に入らない書き換えがあっても、コミット前なら1コマンドで元へ戻せますからね。
Gemini CLIからAntigravity CLIへ移行するときの注意点
移行そのものは10分で終わりますが、設定まわりでいくつか引っかかる箇所があります。
先に知っておけば、「動かない」と悩む時間を丸ごと省けます。
移行前に確認しておきたいこと
- GEMINI.mdなど設定ファイルがどう扱われるか
- MCP設定で書き換えが必要になる箇所
- 無料枠の数え方が変わったこと
GEMINI.mdなど設定ファイルの扱い
いちばん気になるのが、プロジェクトごとに書いてきた指示書だと思います。
結論から言うと、GEMINI.mdはそのまま読み込まれます。
プロジェクトのルールをまとめたファイルを作り直す必要はありません。
ただし、ワークスペース側に置いていたスキル定義は、手動で新しいディレクトリへ移す必要がありました。
移行時に手を入れる必要があるもの
- ワークスペースのスキル定義は
.agents/skills/へ移動する - シェルスクリプト内の
geminiコマンドをagyに置換する - CIで使っている場合はインストール手順ごと書き換える
置換のときは、変数名やコメントに含まれる文字列まで巻き込まないよう気をつけてください。
一括置換で余計な箇所を書き換えてしまい、あとから原因を探す羽目になったことがあります。
プロジェクト用の指示書という考え方は、Claude CodeのCLAUDE.mdとも共通しています。
書き方のコツはCLAUDE.mdの書き方にまとめてあり、そのまま応用できました。
移行のタイミングは、指示書を見直す機会でもあります。
使わなくなったルールや、古いディレクトリ構成を前提にした記述が残っていないか、この機会に読み返しておくと気持ちよく再開できますよ。
MCP設定で書き換えが必要な箇所
外部ツールとつなぐMCPの設定は、キー名が変わっている点に注意してください。
Gemini CLIで httpUrl と書いていた項目は、Antigravity CLIでは serverUrl になります。
ここを直さないまま起動すると、サーバーが読み込まれずエラーも出ないという気づきにくい状態になりました。
設定ファイルを開いて、まず該当のキーを検索するのが早いです。
{
"mcpServers": {
"example": { "serverUrl": "https://example.com/mcp" }
}
}
MCP設定を移すときの手順
- 移行前の設定ファイルをコピーして残しておく
httpUrlをserverUrlに書き換える- 1サーバーずつ起動して、読み込まれているか確認する
MCPの仕組みそのものを整理したい方は、AIエージェントのMCP連携方法もあわせてどうぞ。
連携しているサーバーが多いほど、ここでの取りこぼしが増えます。
移行のタイミングで、使っていないサーバーを整理してしまうのもおすすめです。
読み込まれているかどうかは、起動直後にサーバー一覧を出せば判断できます。
設定したはずの名前が並んでいなければ、キー名か接続先のどちらかを間違えている合図でした。
無料枠の数え方が変わった
いちばん体感が変わるのが、この部分でした。
Gemini CLIの個人向け無料枠は「1日1,000リクエスト」という、わかりやすい数え方でした。
Antigravity CLIの無料ティアは週単位のレート制限が基本になっていて、感覚がつかみにくくなっています。
言い換えると、短時間に大量の作業を投げる使い方には向きません。
無料枠を長持ちさせるコツ
- 調査や整形は軽いモデルに切り替える
- 関係のないフォルダで起動せず、読み込み範囲を絞る
- 1回の指示に複数の目的を詰め込まない
枠を使い切ってしまったときは、素直に翌週まで待つか、有料ティアを検討する流れになります。
週の前半に重い作業を集中させると、後半に何もできなくなります。
大きめのリファクタリングは曜日を決めて回す、といった段取りを組むと安定しました。
私の場合、調べものを軽いモデルに寄せただけで、体感の持ちがかなり変わりましたよ。
Gemini CLIと他のAIコーディングツールの無料枠を比べる
最後に、他の選択肢と並べて位置づけを確認しておきましょう。
無料で始めたいのか、業務で長く使いたいのかで、答えが変わってきます。
ツール選びの判断材料
- 主要なターミナル型ツールの費用の入口
- 無料のまま始めたい人に向く組み合わせ
- 無料枠を使うときのデータの扱い
他のターミナル型ツールとの費用の違い
ターミナルで動くAIエージェントは、いまや選択肢がいくつもあります。
比べるときに見るべきは機能よりも、まず費用の入口でした。
どんなに高機能でも、支払いの入口が自分の状況に合っていなければ使い続けられません。
| ツール | 費用の入口 | 無料で試せるか |
|---|---|---|
| Gemini CLI | 組織ライセンスまたはAPIキー | APIキーの無料枠なら可能 |
| Antigravity CLI | 無料ティアあり | Googleアカウントだけで可能 |
| Claude Code | Claudeの有料プラン | 有料プランが前提 |
| Codex CLI | ChatGPTの有料プラン | 有料プランが前提 |
こうして並べると、無料の入口を残しているのはGoogle系だけだとわかります。
費用の入口から考える選び方
- すでにChatGPT課金中 → Codex CLIが追加費用ゼロ
- すでにClaude課金中 → Claude Codeが追加費用ゼロ
- どこにも課金していない → Antigravity CLIの無料ティア
すでにChatGPTやClaudeに課金しているなら、話は変わってきます。
追加費用ゼロで使えるツールが手元にあるので、無料枠を探すより先にそちらを試すほうが早いです。
逆に、どのサービスにも課金していない状態なら、Google系から入るのが合理的でした。
月々の固定費をゼロに保ったまま、ターミナル型エージェントの感覚を身につけられます。
料金の詳しい内訳はClaude Codeの料金プランで比較しました。
無料のまま始めたい人に向く組み合わせ
お金をかけずに練習したいなら、Antigravity CLIから入るのが素直です。
Googleアカウントだけで始められて、GEMINI.mdの書き方もそのまま活きます。
ターミナル型エージェントの操作感を覚える目的なら、無料ティアで十分に足りました。
そのうえで、業務で毎日使うようになったら有料プランを検討する。この順番が無駄がありません。
目的別のおすすめ
- とにかく無料で試したい → Antigravity CLI
- Gemini CLIの操作をそのまま続けたい → APIキーに切り替え
- 会社のコードを扱う → 組織のCode Assistライセンス
ツールを増やしすぎないのもコツです。
いくつも同時に試すと、どれも中途半端なまま終わってしまいます。
1つのツールで1か月続けてみると、得意なことと苦手なことが体でわかってきます。
その感覚ができてから2つ目に手を出すほうが、比較の精度も上がりました。
ターミナル型の入門ならClaude Codeの使い方まとめも、考え方の部分がそのまま参考になりますよ。
無料枠を使うときのデータの扱い
最後に、いちばん見落とされがちな話をしておきます。
無料で使える枠の多くは、入力した内容がサービス改善に使われる可能性がある条件とセットです。
Googleのプライバシー通知でも、認証方法ごとに扱いが違うと案内されています。
個人の学習用リポジトリなら、そこまで神経質になる必要はありません。
無料枠で読ませないほうがいいもの
- 受託案件や勤務先の業務コード
- APIキー・接続情報が書かれた設定ファイル
- 顧客情報を含むデータやログ
秘密保持契約を結んでいる案件では、無料枠の利用そのものが違反になり得ます。
ここは技術の話ではなく契約の話なので、迷ったら確認してから使ってください。
練習用のリポジトリを別に用意しておくと、判断で迷わなくなります。
私は業務のフォルダと学習用のフォルダを物理的に分けて、無料枠は後者でしか起動しないようにしました。
逆に言えば、条件さえ守れば無料枠は最高の練習台です。
Gemini CLIの使い方と無料枠に関するよくある質問
Q:Gemini CLIはもう使えないのですか?
A:ツール自体は動きます。止まったのは個人アカウントでのサインインという入口だけで、組織のCode Assistライセンス、Gemini APIキー、Vertex AI経由の認証なら今までどおり利用できます。
個人で無料のまま続けたい場合は、後継のAntigravity CLIに移るのが近道です。
Q:Antigravity CLIに移行するとGEMINI.mdは書き直しですか?
A:そのまま読み込まれるので、書き直しは不要です。手を入れる必要があるのは、ワークスペースのスキル定義の置き場所と、MCP設定のキー名くらいでした。シェルスクリプトに gemini コマンドを書いている場合は、そこだけ置換してください。
Q:無料枠で仕事のコードを読ませても大丈夫ですか?
A:おすすめしません。無料で使える枠は、入力内容がサービス改善に使われる可能性がある条件とセットになっていることが多いためです。
業務のコードを扱うなら、組織のライセンスか有料プランを使ってください。契約で秘密保持を求められている案件では、なおさら慎重に判断すべきところです。
Q:プログラミング初心者でもGemini CLIやAntigravity CLIを使えますか?
A:使えます。フォルダの移動とコマンド実行ができれば、あとは日本語で頼むだけです。むしろコードが読めないうちほど、説明させながら進められるので学習効率が上がります。
まずは自分の練習用フォルダで起動して、既存のファイルを説明させるところから始めてみてください。
まとめ
Gemini CLIの無料枠は、2026年6月18日に個人向けの窓口が閉じました。
ただ、無料で手を動かす道そのものがなくなったわけではありません。
いま選べるのは、後継のAntigravity CLIに移る、APIキーの無料枠に切り替える、組織のライセンスを使わせてもらう、の3つです。
どれを選んでも、ターミナルでAIに任せるという体験は変わりませんでした。
今日決めるべきこと
- 個人の学習目的なら、Antigravity CLIを入れて認証まで通す
- Gemini CLIを続けたいなら、APIキー認証に切り替える
- 業務のコードを扱うなら、まず会社のライセンスを確認する
ツールの名前が変わっても、覚えた操作は無駄になりません。
プロジェクトの指示書を書く習慣も、モデルを使い分ける感覚も、そのまま次の道具へ持っていけます。
いま手元にあるプロジェクトで、最初にAIへ何を頼んでみたいでしょうか。
学ぶ順番を自分で組み立てるのが難しいと感じたら、カリキュラムを借りるのも一つの手です。AIが学べるプログラミングスクール比較11選|目的別の選び方が候補選びの材料になります。

