「データサイエンススクールに30代から通って実務で通用するの?」
「実務経験がない状態から、どこまで到達できるのか知りたい!」
データサイエンススクールを検討する30代がいちばん引っかかるのは、修了しても実務経験ゼロという事実です。
求人票の応募要件には「実務経験2年以上」と書かれていることが多く、そこで足が止まります。
結論を先に書くと、30代がデータサイエンスで実務に届く近道は、転職市場でゼロから戦うことではなく、いま持っている業務ドメインの知識と分析スキルを掛け合わせることです。
ここでは到達点の定義から学習量、スクールの選び方、修了後に実務へつなぐ方法までを順に見ていきましょう。
この記事の結論
- 30代の武器は分析スキルそのものではなく、既存の業務ドメインを理解していること
- スクール修了は実務経験にならないため、現職のデータで小さく試す設計まで含めて考える
- 給付金対象コースなら実質158,400円から、月額プランなら1,280円から始められる
体系的に学んで転職まで見据えるならキカガク、まず適性を確かめたいならスタアカという順に検討するのが現実的です。
データサイエンススクールで30代が実務に届くまでの現実
まず、期待値のすり合わせから始めましょう。
ここでは、30代の採用市場での立ち位置・「実務レベル」の定義・スクール修了の限界という3点を確認します。
30代がスクールを検討する前に知っておく前提
- 30代でもポテンシャル採用の余地は残っている
- 「実務レベル」と呼べる到達点はどこにあるのか
- スクールを修了しても実務経験にはならない
30代未経験でもポテンシャル採用の余地はある
年齢だけで門前払いになるかというと、そこまで単純ではありません。
データサイエンティストの求人では、30代前半までならポテンシャル採用の対象になるケースがあり、30代後半でも業務ドメインの専門性があれば評価されます。
金融の与信、製造の品質管理、小売の需要予測、人事の採用分析といった領域では、その業界を知っている人のほうが分析の筋がよくなるからです。
30代が評価されやすい要素
- 特定業界・特定業務の知識(何がデータとして取れて、何が意味を持つか分かる)
- 関係部署を巻き込んでプロジェクトを進めた経験
- 分析結果を意思決定者に説明した経験
逆に「Pythonが書けます」だけを押し出すと、20代と同じ土俵で比べられて不利になります。20代より高い給与を求める以上、それに見合う何かを持っていることを示す必要が出てきます。
職務経歴書を書くときも、学習歴を先頭に置かないでください。これまでの業務でどんな数字を見て、何を判断してきたかを先に書き、その延長線上にデータサイエンスの学習を置くほうが、読み手には筋が通って見えます。
「実務レベル」と呼べる到達点はどこか
実務レベルという言葉は曖昧なので、いったん具体化しておきます。
データサイエンスの現場で最低限求められるのは、与えられた業務課題を分析可能な問いに翻訳し、データを集めて前処理し、結果を意思決定に使える形で説明できることです。
高度な機械学習モデルを組めるかどうかより、この一連の流れを一人で回せるかどうかが分かれ目になります。
| 段階 | できること | 学習時間の目安 |
|---|---|---|
| 入門 | Pythonの基本文法・pandasでの集計・グラフ描画 | 50〜100時間 |
| 基礎 | 統計の基礎・SQLでのデータ抽出・回帰や分類の実装 | 150〜250時間 |
| 実務入口 | 課題設定から前処理・モデル構築・報告までを一人で通せる | 300〜500時間 |
働きながら週10〜15時間を積み上げると、実務入口まではおよそ6〜10ヶ月が目安でしょう。ここを3ヶ月で終わらせようとすると、必ずどこかが抜け落ちます。
スクール修了だけでは実務経験にならない
ここははっきり書いておきます。
スクールの修了証は、採用側から見れば「学習意欲の証明」であって、実務経験の代わりにはなりません。
用意された課題を用意された手順で解いたことと、業務課題を自分で定義して泥臭くデータを集めることの間には、はっきりした差があります。
スクールの課題と実務の違い
- 課題は与えられるが、実務では解くべき問いを自分で定義する
- データは整形済みで配られるが、実務では抽出と前処理から始まる
- 正解が用意されているが、実務では「これで十分か」を自分で判断する
とはいえ、これは悲観する話ではありません。スクールで基礎を固めたあと、現職の業務データで小さく分析を回せば、その時点で「実務でデータを扱った経験」が生まれます。この設計まで含めて考えれば、30代からでも十分に間に合います。

データサイエンススクールで30代が身につける3つの領域
データサイエンティストに必要なスキルは、大きく3つの領域に分かれます。
ここでは、ビジネス力・データサイエンス力・データエンジニアリング力それぞれの中身と、30代がどこから固めるべきかを見ていきます。
データサイエンティストに求められる3つの領域
- ビジネス力(課題を分析可能な問いに変える力)
- データサイエンス力(統計・機械学習の理解と実装)
- データエンジニアリング力(データを扱える形に整える力)
ビジネス力は30代がもっとも有利な領域
3領域のうち、30代が最初から持っている可能性が高いのがビジネス力です。
これは「売上が落ちている」という曖昧な相談を、「どのセグメントの離脱率がいつから上がったのか」という検証可能な問いに変える力を指します。
データを触ったことがなくても、業務の流れと現場の事情を知っている人はこの翻訳が上手です。逆に、統計に詳しくても業務を知らない人はここでつまずきます。
ビジネス力の中身
- 曖昧な相談を、検証できる問いの形に置き換える
- その問いに答えるために、どのデータが必要かを見立てる
- 分析結果を、次の打ち手が決まる形で関係者に伝える
スクールのカリキュラムでこの領域が扱われる比率は高くないので、現職での経験をそのまま持ち込むつもりでいてください。ここが30代の最大の資産になります。
データサイエンス力は統計から順に固める
いわゆる「データサイエンスらしい」部分がこの領域です。
記述統計・推測統計・仮説検定といった基礎の上に、回帰・分類・クラスタリングといった機械学習の手法が乗る構造になっています。
ディープラーニングから入りたくなりますが、実務で使う頻度が高いのは圧倒的に基礎的な手法のほうです。
この領域で優先して学ぶ順番
- 記述統計と可視化(データの分布と外れ値を把握する)
- 仮説検定と回帰分析(差があると言えるかを判断する)
- 分類・クラスタリング(機械学習の基本的な使い分け)
スタアカやキカガクのように統計の基礎から順に扱うカリキュラムを選ぶと、この順番を自然に踏めます。逆にディープラーニング講座から入るコースは、基礎が固まっていないと手順の暗記に終わりがちです。
データエンジニアリング力は実務で差が出る
意外と軽く見られがちなのが、この領域です。
実務では分析にかかる時間の大半が、データの抽出と前処理に消えます。
SQLでのデータ抽出、欠損値や表記ゆれの処理、複数テーブルの結合といった作業を淡々とこなせるかどうかで、生産性がまるで変わってくるでしょう。
前処理で時間を取られやすい作業
- 複数システムに散らばったデータの突き合わせ(IDの表記ゆれ)
- 欠損値の扱いを、業務の意味から判断して決める
- 日付・区分コードなど、部署ごとに定義が違う項目の統一
スクールの課題では整形済みのデータが配られることが多く、この筋肉が鍛えられないまま修了するケースがあります。SQLを扱う講座が含まれているかは、選ぶときの確認ポイントにしてください。
とはいえ、この領域はスクールの外でも鍛えられます。現職で使っているExcelの集計をSQLやPythonで再現してみるだけでも、実務に近い前処理の練習になります。
PR プログラミングスクール
スタアカ
Python基礎・統計・SQL・機械学習まで30以上の講座が月額1,280円から見放題です。3領域を一通り触るのに向いています。
公式サイトで料金プランを確認する →データサイエンススクールを30代が選ぶときの基準
スクールの数は多いので、絞り込みの基準を先に決めておきましょう。
ここでは、カリキュラムの実務度・給付金の対象か・働きながら続けられるかという3つの軸で見ていきます。
30代がスクールを絞り込む3つの軸
- 実務に近い課題を扱うカリキュラムかどうか
- 教育訓練給付金の対象講座かどうか
- 働きながら続けられる学習量かどうか
実務に近い課題を扱うカリキュラムか
いちばん重要な基準がここです。
教材が整形済みのサンプルデータだけで完結しているか、汚れたデータの前処理やビジネス課題の設定まで扱っているかを確認してください。
(出典:キカガク)
キカガクのAI・データサイエンス人材育成コースは6ヶ月で機械学習からディープラーニングまでを扱い、最終的に自分でテーマを設定した成果物を作る構成になっています。詳しい評価はキカガクの評判は?口コミ・料金・給付金・デメリットを解説にまとめました。
説明会や資料請求の段階でカリキュラムの目次をもらえるなら、SQL・前処理・課題設定という3語が入っているかを探してみてください。この3つが薄いカリキュラムは、修了しても「教材の中でしか動けない」状態になりがちです。
逆にここが厚ければ、多少料金が高くても実務までの距離は近くなります。
教育訓練給付金の対象講座かどうか
費用の負担を大きく変えるのが、給付金の有無です。
専門実践教育訓練給付金の対象講座なら、条件を満たすと受講料の最大80%(年間上限64万円)が戻ってきます。
キカガクの792,000円のコースが実質158,400円、インターネット・アカデミーのデータストラテジストコースが638,264円から実質127,653円になる計算です。
給付金を前提にするなら確認すること
- 受けたいコース名で、厚生労働省の講座検索システムにヒットするか
- 雇用保険の被保険者期間が通算2年以上あるか(専門実践の初回利用の場合)
- 給付は後払いのため、受講時に全額を立て替えられるか
ただし対象になるかどうかは雇用保険の加入状況で決まります。条件はプログラミングスクールの給付金対象者は?条件と実質負担額を検証で判定方法を整理したので、申し込み前に確認しておいてください。

働きながら続けられる学習量かどうか
30代は仕事の責任も生活の制約も20代より重いので、学習量の見積もりは慎重にいきましょう。
キカガクの長期コースは週10〜15時間程度のペースが推奨されており、6ヶ月で300〜400時間規模になります。
学習量で失敗しやすい見積もり
- 「動画の総再生時間=必要な学習時間」と計算してしまう(演習と復習で2〜3倍かかる)
- 繁忙期や出張、家庭の予定を計算に入れていない
- 最初の1ヶ月のペースが半年続く前提で計画を立てている
とはいえ、期間を伸ばせば吸収できる話でもあります。6ヶ月のコースを8ヶ月かけて終えても、身につく内容は変わりません。無理な計画で止まるより、はじめから余裕を持たせておくほうが確実です。
PR プログラミングスクール
インターネット・アカデミー
Reスキル認定のデータストラテジストコースは給付金適用で実質127,653円です。職種別のコース選びも相談できます。
無料カウンセリングを予約する →30代の実務を見据えたデータサイエンススクールの比較
ここからは、実際の金額とカリキュラムを並べて比べていきます。
転職まで見据えるか、費用を抑えて基礎から入るか、エンジニア寄りに振るかという3つの方向で整理しました。
目的別に見るデータサイエンススクール
- 転職まで見据えて体系的に学ぶスクール
- 費用を抑えて基礎から積み上げるスクール
- エンジニア寄りにスキルを振るスクール
| スクール | 料金(税込) | 給付金 | 期間 | 30代への向き |
|---|---|---|---|---|
| キカガク | 792,000円 | 対象(実質158,400円) | 6ヶ月 | 転職まで見据えて体系的に学びたい人 |
| インターネット・アカデミー | 638,264円(データストラテジスト) | 対象(実質127,653円) | 個別設定 | 職種から逆算してコースを選びたい人 |
| スタアカ | 月額1,280円/129,800円(買い切り) | 対象外 | 制限なし | 費用を抑えて基礎から試したい人 |
| RUNTEQ | 470,000円/550,000円(Python×AI) | 対象外 | 5〜9ヶ月 | 開発力もあわせて身につけたい人 |
| techmeets | 330,000円(スタンダード) | 対象(実質66,000円) | 6ヶ月 | データベース・インフラも含めて広く学びたい人 |
給付金の欄は専門実践教育訓練給付金の対象かどうかで、実質負担は最大適用時の目安です。
この表で最初に見てほしいのは金額ではなく、いちばん右の「30代への向き」の列になります。
同じデータサイエンス系でも、キカガクとRUNTEQでは目指す職種がそもそも違います。安い順に並べて選ぶと、半年後に「学びたかったのはこれじゃなかった」となりかねません。
転職まで見据えて体系的に学ぶスクール
キャリアチェンジを本気で狙うなら、修了後の支援まで含めて見てください。
キカガクのAI・データサイエンス人材育成コースは792,000円で、給付金が最大適用されると実質158,400円まで下がります。
6ヶ月で統計の基礎から機械学習・ディープラーニングまでを扱い、大手転職サービスのdodaと連携した転職支援も無料で使えます。動画は卒業後も見放題なので、実務に入ってから戻って復習できるのも地味に効いてくるところです。
インターネット・アカデミーのデータストラテジストコースは638,264円で、給付金適用後は実質127,653円です。Reスキル認定コースを13種類そろえているため、データ職の中でも方向性を選びたい人に向いています。
転職を見据えるなら確認したい点
- 修了時に自分でテーマを設定した成果物が残るか
- 転職支援が求人紹介まで含むのか、書類添削までなのか
- データ職の求人を扱う支援先とつながっているか
費用を抑えて基礎から積み上げるスクール
いきなり数十万円は踏み切れない、という感覚はまっとうです。
(出典:スタアカ)
スタアカのライトプランは月額1,280円で30以上の講座が見放題になり、Python基礎・統計・SQL・機械学習・生成AIまで一通りそろっています。
ただしライトプランでは質問対応と1on1が使えないため、詰まったときに自力で調べる前提です。手厚さを求めるならプレミアムプランの129,800円買い切りが選択肢になります。
給付金の対象講座ではないので、そこは割り切りが必要です。とはいえ月額1,280円で3ヶ月試して合わなければ撤退できる身軽さは、他のスクールにはない強みです。学べる内容の詳細はスタアカの評判は本当?月額1,280円で学べる範囲と注意点で扱いました。
エンジニア寄りにスキルを振るスクール
分析だけでなく、システムを作る側にも足を伸ばしたい人向けの選択です。
RUNTEQのPython×AIコースは470,000円(スキルアップ向け)で、Webアプリ開発の力とAI活用を組み合わせる構成になっています。
ただしこのコースは専門実践教育訓練給付金の対象外です。給付金を使いたい場合はWeb開発スタンダードコースが対象になるので、目的とのすり合わせが要ります。転職実績はRUNTEQの評判・口コミ|メリットと料金・給付金を解説にまとめました。
エンジニア寄りに振る利点
- 分析結果を動くツールやダッシュボードの形で届けられる
- データ基盤の構築・運用まで担当範囲を広げられる
- 分析職の求人が少ない地域でも、開発職として選択肢が残る
techmeetsのスタンダードプランは330,000円で、給付金適用時は実質66,000円です。データベース・ネットワーク・セキュリティまで扱うため、データ基盤側に興味がある人には相性がよくなります。
データサイエンススクールの学びを30代が実務につなげる方法
スクールを修了した直後が、いちばん止まりやすいところです。
ここでは、現職のデータで試す・実務課題の形式でポートフォリオを作る・社内異動を狙うという3つの道を見ていきます。
学びを実務につなげる3つの道
- 現職のデータで小さく分析を回してみる
- 実務課題の形式でポートフォリオを作る
- 社内異動という最短ルートを検討する
現職のデータで小さく分析を回してみる
もっとも実行しやすく、効果も大きいのがこれです。
いま担当している業務の中から、Excelで管理されている数字を1つ選んで、Pythonで集計し直すところから始めてください。
売上データ、問い合わせ件数、在庫の推移、勤怠の記録など、どの職場にも必ず何かしらのデータがあります。それを可視化して傾向を1つ見つけ、チームに共有するだけで立派な実務です。
現職で小さく始めるときの進め方
- 既存の集計作業を1つ選び、Pythonで置き換えて工数を測る
- 可視化した結果を1枚のグラフにして会議で共有する
- 社外に出せない数字は加工・匿名化してから扱う
ここで得られる「業務データを扱って意思決定に使われた経験」は、職務経歴書にそのまま書けます。転職活動で語れるエピソードが1つあるだけで、面接の手応えはまったく変わってきます。
成果は小さくてかまいません。「毎月2時間かかっていた集計を10分に短縮した」という話でも、課題を見つけて手を動かして結果を出したという流れは同じです。
実務課題の形式でポートフォリオを作る
スクールの課題をそのまま提出しても、採用側の印象には残りません。
差がつくのは、「何を課題として設定し、なぜその手法を選び、結果をどう解釈したか」までを言語化した成果物です。
Kaggleのスコアより、業務に近い問いを自分で立てて解いた記録のほうが評価されます。手法の高度さではなく、思考の筋道が見えるかどうかが見られています。
評価されにくいポートフォリオの特徴
- 公開データセットに教科書どおりの手法を当てただけ
- 精度の数字だけが並び、なぜその手法かの説明がない
- 結果からどんな打ち手につながるのかが書かれていない
逆に言えば、業務ドメインを知っている30代はここで圧倒的に有利です。「この業界ではこの数字が動くと現場がこう困る」という文脈を書けるだけで、他の候補者と差がつきます。
公開できる形にするなら、GitHubにノートブックを置いて、READMEに課題設定と結論を200字ほどで書き添えるだけで十分です。見る側は全コードを読みません。最初の10行で「何を解いた人なのか」が伝わるかどうかで、その先を読むかが決まります。
社内異動という最短ルートを検討する
見落とされがちですが、実は成功率が高い道です。
転職市場では「未経験」でも、社内では「業務を知っている人がデータも扱える」という希少な人材として見てもらえます。
DX推進部門やデータ分析チームを新設する企業は増えており、現場を知る人を欲しがっているケースは珍しくありません。
社内異動を狙うときの動き方
- 現部署の課題をデータで示した資料を1本作り、上長に共有する
- DX推進・情報システム部門の担当者と接点を作っておく
- 社内公募制度があれば、募集要件を先に読んで不足を埋める
社内で実績を作ってから転職すれば、そのときには「実務経験あり」として応募できます。遠回りに見えて、30代にとってはこれがいちばん確実なルートになることも多いです。急がば回れ、というやつですね。
データサイエンススクールで30代が失敗しやすい点
ここからは、遠回りにつながりやすい3つの落とし穴を挙げます。
資格の位置づけ・学習時間の見積もり・転職市場での立ち位置という順に見ていきましょう。
30代がつまずきやすい3つの点
- 資格取得そのものを目的にしてしまう
- 必要な学習時間を過小に見積もる
- 転職市場での自分のポジションを誤解する
資格取得そのものを目的にしてしまう
データサイエンス分野には、いくつか有名な資格があります。
データサイエンティスト検定(DS検定)・G検定・統計検定・E資格あたりが代表的で、スタアカもキカガクもこれらに対応した講座を持っています。
知識の抜けを潰す目的なら有効ですし、学習のペースメーカーとしても使えるでしょう。ただし採用側の視点で言うと、資格は「基礎知識がある」ことの証明にとどまります。
資格を目的化したときに起きること
- 試験範囲の暗記に時間が偏り、手を動かす練習が減る
- 合格した時点で満足してしまい、成果物が1つも残らない
- 面接で「何を作りましたか」に答えられない
おすすめの使い方は、学習の途中に置くペースメーカーとして扱うことです。DS検定を3ヶ月後の目標にしつつ、並行してポートフォリオを作れば、知識と実績の両方が残ります。資格そのものを否定する話ではなく、順番の問題です。
必要な学習時間を過小に見積もる
これは30代に限らず、多くの人がやってしまうことです。
スクールの案内に「動画130時間」と書かれていても、実際には演習・復習・エラーの調査を含めて2〜3倍の時間がかかります。
週5時間で終わる計算をして申し込み、2ヶ月目で進捗が半分もいっていないことに気づく、という流れはよく起こります。
学習時間を正直に見積もる手順
- 今週すでに空いていた時間を、手帳やカレンダーで数え直す
- そこから通院・家族の予定・突発の残業分を差し引く
- 残った時間が週10時間を切るなら、期間を延ばす前提で計画する
働きながらなら週10〜15時間を確保できるかどうかが、最初に自分に問うべきことです。ここで正直に見積もっておけば、途中で計画を作り直す手間がありません。
逆に、確保できる時間が週5時間しかないなら、月額プランでゆっくり進める設計に切り替えたほうが合理的です。高額なコースを買って止まるより、安いプランで進み続けるほうが到達点は遠くなります。

転職市場での自分のポジションを誤解する
もう1つ、痛い思いをしやすいのがここです。
30代未経験でデータサイエンティストの求人に応募すると、書類選考の通過率はかなり厳しくなります。
求人票の多くが実務経験を前提にしているため、スクール修了だけでは要件を満たせないからです。ここを知らずに応募を続けると、自信を削られてしまいます。
30代が狙いやすい隣接職種
- データアナリスト(既存データの集計・可視化・レポーティングが中心)
- BIエンジニア(ダッシュボード構築とデータ整備)
- 事業会社のデータ活用担当(業務理解が評価されやすい)
ただし、これは「データ職に就けない」という意味ではありません。データアナリスト、BIエンジニア、事業会社のデータ活用担当といった職種は、実務経験の要件がゆるいことが多く、業務ドメインの知識が評価されやすい入口です。
いきなり花形のポジションを狙うより、隣接する職種から入って社内でデータサイエンス業務に寄せていくほうが、30代の現実的な道筋になります。
データサイエンススクールで30代が実務を狙うときの判断軸
最後に、自分がどう動くかを決めるための軸を整理します。
30代が進路を決める2つの軸
- 現職の業務ドメインを武器として設計に組み込む
- 診断ツールで条件を整理してから相談に進む
現職の業務ドメインを武器にする
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。
30代がデータサイエンスで戦うときの軸は「分析ができる」ではなく「この業界のこの課題を、データで解ける」という組み合わせにあります。
製造業なら歩留まりや設備の予兆保全、小売なら需要予測や在庫最適化、人事なら離職予測というように、いま持っている知識と分析スキルが重なる領域を先に決めてください。
ドメイン×データの組み合わせ例
- 営業経験×顧客データ:受注確度の予測、解約の兆候検知
- 製造・品質管理経験×センサーデータ:不良の要因分析、予兆保全
- 人事・総務経験×人事データ:離職予測、採用チャネルの効果測定
この組み合わせが決まると、学ぶべき手法も、作るべきポートフォリオも自然に絞れます。私は生成AIの業務活用を仕事にしていますが、技術そのものより「どの業務に当てるか」を先に決めた人のほうが、結果的に技術も速く身につくと感じています。
診断ツールで条件を整理してから相談に進む
とはいえ、複数校の条件を頭の中だけで比べるのは骨が折れます。
年齢・現在の職種・目標・学習可能時間・予算を選ぶだけで候補校と実質負担額の目安がわかるプログラミングスクール診断を用意しているので、条件の整理に使ってみてください。
候補を2〜3校に絞ってから無料説明会に進むと、聞くべきことがはっきりします。
無料説明会で必ず聞くこと
- 自分の業務ドメインを題材にした成果物を作れるか
- SQLやデータ前処理をどこまで扱うか
- 給付金の対象講座に指定されているか(コース名で確認)
この3つを押さえておけば、修了後に「思っていた内容と違った」と感じる余地はかなり減ります。複数校で同じ質問をすると、答え方の違いからスクールの性格も見えてきます。
説明会でその場の決断を迫られたら、いったん持ち帰ってください。学習は数ヶ月から1年がかりの投資なので、2〜3日考えて揺らぐ程度の熱量なら、そもそも走り切れません。焦らせないスクールを選ぶ、というのも1つの判断軸になります。
データサイエンススクールと30代の実務に関する質問
Q:30代未経験からデータサイエンティストに転職できますか?
A:可能ですが、いきなりデータサイエンティストの求人に応募するより、データアナリストやBIエンジニアなど実務経験の要件がゆるい職種から入るほうが現実的です。30代は業務ドメインの知識が評価されやすいため、いまの業界に近い企業のデータ活用ポジションを狙うと通過率が上がります。
Q:データサイエンススクールの学習にはどれくらい時間が必要ですか?
A:実務の入口と呼べる水準までで300〜500時間が目安です。働きながら週10〜15時間を確保すると6〜10ヶ月かかります。動画の総再生時間だけで計算すると、演習と復習の分が抜け落ちるので注意してください。
Q:DS検定やG検定は取っておいたほうがいいですか?
A:知識の抜けを潰す目的と、学習のペースメーカーとしては有効です。ただし採用側から見れば基礎知識の証明にとどまるため、資格だけで実務経験の代わりにはなりません。資格の勉強と並行して、業務に近いテーマのポートフォリオを1つ作っておくことをおすすめします。
Q:データサイエンススクールは給付金の対象になりますか?
A:コース単位で決まります。キカガクのAI・データサイエンス人材育成コースやインターネット・アカデミーのデータストラテジストコースは専門実践教育訓練給付金の対象ですが、スタアカやRUNTEQのPython×AIコースは対象外です。
コース名で厚生労働省の検索システムを確認してください。
まとめ
データサイエンススクールで30代が実務に届くかどうかは、分析スキルの高さより「業務ドメイン×データ」の組み合わせを設計できるかで決まります。修了後に現職のデータで小さく回すところまで含めて計画すれば、30代からでも十分に間に合います。
キカガクをおすすめする人
キカガクがおすすめな人
- 統計から機械学習まで体系的に学び直したい人
- 給付金を使って実質158,400円で受講したい人
- 転職支援まで含めてキャリアチェンジを狙う人
スタアカをおすすめする人
スタアカがおすすめな人
- まず月額1,280円で適性を確かめたい人
- Python・統計・SQL・機械学習を自分のペースで進めたい人
- DS検定や統計検定の対策もあわせて進めたい人
インターネット・アカデミーをおすすめする人
インターネット・アカデミーがおすすめな人
- データ職の中でも方向性を選んでから学びたい人
- 給付金対象コースの選択肢を広く比べたい人
- 通学とオンラインを組み合わせて進めたい人
PR プログラミングスクール
インターネット・アカデミー
Reスキル認定コースを13種類そろえています。職種から逆算したコース選びを無料カウンセリングで相談できます。
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