COBOLの将来性は?AI時代に求められるスキルと需要予測

2025年4月13日日曜日

COBOL

COBOLの将来性って、AI時代にどうなの? 

プログラミングの世界に足を踏み入れたばかりだと、そんな疑問が頭をよぎるかもしれませんね。巷では「COBOLは古い言語だ」なんて声も聞こえてきたりして、AIの進化も相まって「もうオワコンなんじゃないの…?」と不安になる気持ち、すごく分かります。

この記事では、そんなモヤモヤを吹き飛ばすべく、COBOLの現状、気になるAIとの関係、そして未来の需要やエンジニアに求められるスキルについて、初心者目線でとことん掘り下げていきます!

COBOLのリアルを知れば、きっとあなたの進む道が見えてくるはず。

この記事を読むと、こんなことが分かります

  • COBOLが今でも社会で活躍している理由
  • AIとCOBOLの関係性(敵?味方?)
  • COBOLエンジニアの仕事が今後もあるのかどうか
  • これからCOBOLエンジニアに必要とされるスキル
  • 初心者がCOBOLを学ぶメリットと気をつける点

COBOLとは?なぜ「古い」のに今も現役なのか

まず、「COBOL(コボル)」って何?というところからお話ししましょう。

COBOLは、なんだかんだで60年以上も前に生まれた、プログラミング言語界の大ベテランです。主に、お金の計算や大量のデータを正確に処理するのが得意分野。だから、銀行の勘定系システムや保険会社の契約管理、官公庁のシステムといった、絶対に間違いが許されない、社会の根幹を支えるシステムで今もバリバリ現役で動いています。

「古いなら新しい言語に替えればいいじゃん!」と思いますよね? でも、話はそう単純ではないのです。長年動き続けているシステムは、まるで秘伝のタレのように、継ぎ足し継ぎ足しで複雑化していることが少なくありません。

全部を新しいものに入れ替えるとなると、莫大な費用と時間がかかり、しかも「絶対に失敗できない」というプレッシャーも半端ない…。だから、安定して動いている実績と、その膨大なプログラム資産を理由に、今もCOBOLが選ばれ続けている、というわけなのです。まさに、縁の下の力持ちなんですね。

関連記事↓

今さら聞けない「COBOLとは?」 - 特徴、用途、将来性を分かりやすくまとめました

AI時代の到来とCOBOLへの影響 – 不安の正体

さて、近年話題の中心といえば、なんといってもAI(人工知能)ですよね。AIが進化することで、「人間の仕事が奪われるんじゃないか?」という話は、いろんな業界で耳にするようになりました。プログラミングの世界も例外ではありません。

特にCOBOLのように「古い」というイメージが先行している言語だと、

「AIが自動でプログラムを書いてくれるようになったら、COBOLエンジニアなんていらなくなるんじゃ…」

「そもそも、AIがCOBOLで作られた古いシステムを解析して、新しいシステムに自動変換してくれるのでは?」

といった不安の声が聞こえてきがちです。技術の移り変わりが早い業界だけに、こうした不安を感じるのは自然なことかもしれません。

「AIがCOBOLを置き換える」は現実的か?

結論から言うと、AIがCOBOLシステムやエンジニアの仕事を「完全に」置き換えるのは、今のところ、かなり難しいと考えられています。

なぜなら、先ほどお話ししたように、現存するCOBOLシステムは非常に大規模で複雑なものが多いからです。

長年の改修で、書いた本人でさえ解読が難しいような箇所も少なくありません。AIがそのすべてを完璧に理解し、バグなく新しいシステムに書き換えるというのは、技術的に相当なハードルがあります。

万が一、変換ミスで社会インフラが止まってしまったら…? そのリスクを考えると、企業も簡単には踏み切れないのが実情です。「AIにお任せ!」とは、なかなかいかないのですね。

AIはCOBOLの敵か?味方か? – 協力関係の可能性

じゃあ、AIはCOBOLにとってただの脅威なのでしょうか? 

実は、そうとも言い切れません。むしろ、AIはCOBOLエンジニアの「味方」になる可能性を秘めています。

例えば、AIを使ってできることとして、以下のようなものが考えられています。

  • 膨大なCOBOLコードの解析を手伝う
  • テスト作業の一部を自動化する
  • 古いドキュメント(仕様書など)を読み解く補助をする
  • コードの改善提案(リファクタリング)を支援する

AIをうまく活用すれば、これまで人間が時間をかけて行っていた作業を効率化し、エンジニアはもっと本質的な、創造的な作業に集中できるようになるかもしれません。

AIは仕事を奪う敵ではなく、面倒な作業を手伝ってくれる頼もしい相棒、という関係性になっていく可能性が高いでしょう。

COBOLエンジニアの将来性 – 需要は本当に存在するのか?

ここが一番気になるところですよね。「AIとの関係は分かったけど、結局、COBOLエンジニアの仕事って、この先もあるの?」

自信を持ってお伝えします。COBOLエンジニアの需要は、AI時代においても、まだまだ存在し続けます! なぜそう言い切れるのか、その理由を説明していきましょう。

需要の柱① なくならない「維持・保守」の仕事

まず、社会の基盤となっているCOBOLシステムが、明日突然なくなることはありません。

それらが動き続ける限り、システムのメンテナンスは必須です。例えば、法律が変わったから計算ロジックを変更する、新しい機能を追加する、予期せぬ不具合を修正するなど、システムを安定稼働させるための「維持・保守」の仕事は、今後も絶えず発生します。

特に、COBOLを扱えるエンジニアは高齢化が進んでおり、若い世代の担い手が不足している状況です。つまり、仕事があるのに、できる人が減っている。だからこそ、これからCOBOLスキルを身につける人には、安定した活躍の場があると言えるでしょう。

需要の柱② これから増える「モダナイゼーション」の仕事

もう一つの大きな需要の柱が、「モダナイゼーション」です。モダナイゼーションとは、古いシステムを現代の技術に合わせて「近代化」すること。例えば、COBOLシステムをクラウド環境で動かせるようにしたり、他の新しいシステムと連携できるようにしたりする動きが活発になっています。

このモダナイゼーションを進める上で、既存のCOBOLシステムを深く理解しているエンジニアは、まさにキーパーソンとなります。古いシステムの仕組みを解き明かし、新しい技術との橋渡し役を担う。

これは、COBOLを知らないエンジニアにはできない、価値ある仕事です。単なる維持・保守だけでなく、こうした変化を推進する役割も期待されているのです。

AI時代に価値を高めるCOBOLエンジニアのスキルセット

「なるほど、COBOLの仕事はなくならないんだな。でも、ただCOBOLが書けるだけじゃダメなんじゃない?」

…その通り! AI時代に活躍し続けるためには、COBOLの知識に加えて、いくつかの「プラスアルファ」のスキルを身につけることが、あなたの市場価値をグッと高めます。

昔ながらのCOBOLプログラミングだけにとどまらず、時代の変化に対応できる柔軟性を持つことが、これからのCOBOLエンジニアには求められていくでしょう。

COBOL知識 + 現代技術への理解・連携スキル

特にモダナイゼーション案件などでは、COBOL以外の技術知識が役立ちます。すべてを深く習得する必要はありませんが、例えば、

  • JavaやPythonといった、他のプログラミング言語の基礎知識
  • AWSやAzureなどのクラウドサービスの概要
  • システム同士を繋ぐAPIの仕組み
  • データベースに関する基本的な知識

といった、現代的なIT技術の基礎を理解していると、COBOLシステムと新しい技術を連携させる際に、他のエンジニアとのコミュニケーションがスムーズになったり、より良い提案ができたりします。COBOLという土台の上に、こうした新しい知識を積み重ねていくイメージです。

AIツールを使いこなすスキル

先ほど「AIは味方になる」とお話ししました。であれば、そのAI(関連の仕組み)を積極的に使いこなすスキルも、これからは武器になります。

例えば、AIによるコード解析やテスト自動化の仕組みが登場したら、それを恐れるのではなく、「どうやって自分の仕事に活かせるか?」と考えて試してみる。そうした姿勢が、生産性を高め、自身の価値向上に繋がります。

AIに指示を出して、面倒な作業は任せてしまう。そんな未来の働き方を、COBOLエンジニアも目指していくことになるでしょう。

初心者が今からCOBOLを学ぶメリットと注意点

ここまで読んで、「よし、COBOLちょっと面白そうかも!」と思ってくれた初心者の方もいるかもしれません。

では、今からCOBOLを学ぶことには、どんな良い点があり、どんな点に気をつけるべきでしょうか?

メリットとしては、

  • ニッチな市場で需要がある - スキルを持つ人が減っているので、貴重な存在になれる可能性がある。
  • 大規模システムの基礎が学べる - 金融など、ミスの許されないシステム開発の考え方に触れられる。
  • 論理的思考力が鍛えられる - 古い言語だからこそ、コンピューターの基本的な動きを意識したプログラミングが身につく面もある。

一方で、注意点もあります。

  • 学習環境が見つけにくい - 最新の言語に比べると、オンライン教材や学習コミュニティが少ない場合がある。
  • 技術トレンドとのギャップ - Webサービス開発などの華やかな分野とは少し毛色が違う。
  • キャリアパスの独自性 - COBOLを起点としたキャリアは、他の言語とは少し異なる道筋になる可能性がある。

COBOLを学ぶかどうかは、こうした点を踏まえて、ご自身の興味やキャリアプランと照らし合わせて考えてみるのが良いでしょう。

決して「古いからダメ」ではなく、「自分に合っているか?」で判断するのがおすすめです。

【まとめ】

さて、「COBOLの将来性」について、AI時代という切り口から見てきました。結論として、COBOLがすぐに消えてなくなることは考えにくく、維持・保守やモダナイゼーションといった分野で、COBOLエンジニアの需要は今後も続きます。

たしかにAIは進化していますが、COBOLシステムやエンジニアの仕事を完全に奪うのではなく、むしろ開発を助ける存在になっていく可能性が高いです。

大切なのは、COBOLの知識をベースに、現代の技術やAIの動向にもアンテナを張り、学び続ける姿勢を持つこと。そうすれば、AI時代においても、価値あるCOBOLエンジニアとして活躍し続けることができるはずです。

「古い言語だから…」という不安は、もう必要ありません。その不安を、新しいスキルを学ぶエネルギーに変えて、COBOLと共に未来を切り拓いていきましょう!

このブログを検索

  • ()

自己紹介

自分の写真
リモートワークでエンジニア兼Webディレクターとして活動しています。プログラミングやAIなど、日々の業務や学びの中で得た知識や気づきをわかりやすく発信し、これからITスキルを身につけたい人にも役立つ情報をお届けします。 note → https://note.com/yurufuri X → https://x.com/mnao111

QooQ