失敗しない!Rustのインストールと環境構築 (Windows/Mac/Linux対応)

2025年4月20日日曜日

Rust

この記事では、今注目のプログラミング言語Rustのインストール方法を、どこよりも分かりやすく解説します!

Windows、Mac、Linux、どのパソコンを使っていても、順番通りに進めれば、ちゃんとRustの開発環境が手に入りますよ。

この記事を読み終わるころには、きっと「あれ、意外と簡単だった!」って思えるはず。

この記事でできるようになること

  • Rustの公式インストーラー「rustup」の役割がわかる
  • Windows, macOS, Linux それぞれの環境にRustをインストールできる
  • インストールがちゃんとできたか確認する方法がわかる
  • Rustで最初のプログラム「Hello, World!」を動かせる

Rustのインストールを始める前に

さて、Rustのインストール作業に入る前に、ちょっとだけ心構えと準備のお話をさせてください。

Rustってどんな言語かというと、ものすごく速く動いて、しかもメモリ関連のバグ(プログラムの厄介な間違い)が起きにくいように設計されている、イマドキの言語なんです。

ゲーム開発からWebサービス、OSみたいな低レイヤーな領域まで、いろんな場所で活躍が期待されているんですよ。

インストールに必要なものは、基本的には以下の2つだけ。

  • インターネットにつながったパソコン
  • パソコンの基本的な操作(ファイルのダウンロード、コマンド入力など)ができること

この記事では、Rust公式が推奨している「rustup」という仕組みを使ってインストールを進めます。

これを使うと、Rust本体のバージョンアップや、関連するプログラムの管理がとっても楽ちんになるんです。

「なんかよく分からないけど、公式がおすすめしてるなら安心!」くらいに思ってもらえればOKです!

Rustインストールのコアとなる「rustup」とは?

先ほど名前が出た「rustup」について、もう少しだけ説明しますね。

rustupは、Rustのバージョンや、コンパイラ(人間が書いたコードをコンピューターがわかる言葉に翻訳するやつ)などを管理してくれるプログラムです。

プログラミング言語って、日々進化していて新しいバージョンが出たりするんですが、rustupがあれば、コマンド一つで簡単に最新版にアップデートしたり、必要なら古いバージョンに戻したりもできるんです。便利でしょう?

特に、複数のプロジェクトで違うバージョンのRustを使いたい、なんて状況になったときも、rustupがよしなに管理してくれます。

まあ、最初のうちは「ふーん、そんな便利なやつなんだ」くらいで大丈夫。
とにかく、Rustを使うならrustup経由でインストールするのが今のスタンダード、と覚えておいてください。

【OS別】Rustインストール手順 - 自分の環境に合わせよう

いよいよ実際のインストール作業に入っていきましょう。

お使いのパソコンのOS(Windows, macOS, Linux)に合わせて、手順が少し異なります。
自分の環境に合った項目を選んで進めてくださいね。

WindowsへのRustインストール手順

Windowsユーザーさんはこちらの手順です!

  1. インストーラーのダウンロード
    まずは、Rustの公式サイト (rust-lang.org) にアクセスして、「rustup-init.exe」というファイルをダウンロードします。
    ボタンを押すとダウンロードが始まるはずです。

  2. インストーラーの実行
    ダウンロードした「rustup-init.exe」をダブルクリックして実行しましょう。
    黒い画面(コマンドプロンプトみたいなもの)が表示されて、いくつか質問されます。

  3. インストールの選択肢
    通常は、「1) Proceed with installation (default)」を選んでEnterキーを押せばOKです。
    お任せで、いい感じに設定してくれます。

    Rust Visual C++ prerequisites
    
    Rust requires the Microsoft C++ build tools for Visual Studio 2013 or
    later, but they don't seem to be installed.
    
    The easiest way to acquire the build tools is by installing Microsoft
    Visual C++ Build Tools 2019 which provides just the Visual C++ build
    tools:
    
      https://visualstudio.microsoft.com/visual-cpp-build-tools/
    
    Alternately, you can install Visual Studio 2019, Visual Studio 2017,
    Visual Studio 2015, or Visual Studio 2013 and during install select
    the "C++ tools":
    
      https://visualstudio.microsoft.com/downloads/
    
    Install the C++ build tools before proceeding.
    
    If you will be targetting the GNU ABI or otherwise know what you are
    doing, you can skip the C++ build tool requirement by choosing the
    GNU ABI variant of the stable toolchain.
    
    Continue? (y/N)
        

    もしかしたら、↑のように「Microsoft C++ build tools」が必要だよ、と言われるかもしれません。

    その場合は、メッセージの指示に従って、先にそちらをインストールする必要があります。(メッセージ内のリンクからダウンロード・インストールできます。Visual Studio Installerが起動したら「C++によるデスクトップ開発」を選んでインストールしましょう)

         インストールが終わったら、再度 `rustup-init.exe` を実行してください。

    Current installation options:
    
       default host triple: x86_64-pc-windows-msvc
         default toolchain: stable
      modify PATH variable: yes
    
    1) Proceed with installation (default)
    2) Customize installation
    3) Cancel installation
    >
        

    この画面が出たら、「1」を入力してEnter!

  4. インストール完了待ち
    あとは、必要なファイルがダウンロードされてインストールされるのを待ちます。ちょっと時間がかかるかも。

    「Rust is installed now. Great!」みたいなメッセージが出たら成功です!

         最後に、設定を反映させるために、開いているコマンドプロンプトやPowerShellがあれば一度閉じて、新しく開き直しましょう。

macOSへのRustインストール手順

Macをお使いの方はこちらの手順です!

  1. ターミナルを開く
    まず、「ターミナル」というアプリを開きます。
    Launchpad や Spotlight検索 (command + Space) で「ターミナル」と入力すれば見つかるはず。

  2. インストールコマンドの実行
    開いたターミナルに、以下のコマンドをコピー&ペーストして、Enterキーを押します。

    curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh

    このコマンドを実行することで、rustupのインストーラーをダウンロードしてきて、そのまま実行してくれます。

  3. インストールの選択肢
    Windowsのときと同じように、いくつか質問されます。

    Current installation options:
    
       default host triple: x86_64-apple-darwin または aarch64-apple-darwin
         default toolchain: stable
      modify PATH variable: yes
    
    1) Proceed with installation (default)
    2) Customize installation
    3) Cancel installation
    >
        

    ここでも、よくわからなければ「1」を選んでEnterを押せば大丈夫です。標準的な設定で進めてくれます。

  4. インストール完了待ちと設定反映
    インストールが始まります。必要なファイルがダウンロードされるので、少し待ちましょう。

    「Rust is installed now. Great!」というメッセージが出れば成功!

         最後に、メッセージにも表示されていると思いますが、設定を反映させるために、ターミナルを一度閉じて新しく開き直すか、以下のコマンドを実行してください。

    source $HOME/.cargo/env

LinuxへのRustインストール手順

Linuxをお使いの方、手順はmacOSとほとんど同じですよ!

  1. ターミナルを開く
    お使いのLinuxディストリビューション(Ubuntu, Fedora, Arch Linuxなど)で、ターミナル(端末、コンソールとも呼ばれます)を開きます。

  2. ビルドに必要なパッケージの準備 (必要な場合)
    もし、お使いの環境にC言語のコンパイラ (gccなど) や、関連する開発パッケージが入っていない場合、先にインストールしておく必要があります。
    例えば、Debian/Ubuntu系なら:

    sudo apt update
    sudo apt install build-essential

    Fedora系なら、

    sudo dnf update
    sudo dnf groupinstall "Development Tools"

    これらは一例なので、ご自身の環境に合わせて必要なものを入れてくださいね。(すでに開発環境が整っている場合は不要です)

  3. インストールコマンドの実行
    macOSと同じコマンドをターミナルに打ち込み、Enter!

    curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh
  4. インストールの選択肢
    これもmacOSと同じです。

    Current installation options:
    (中略)
    1) Proceed with installation (default)
    2) Customize installation
    3) Cancel installation
    >
        

    迷ったら「1」でEnterしましょう。

  5. インストール完了待ちと設定反映
    インストールが終わるのを待ちます。
    「Rust is installed now. Great!」が出たら完了です。
    最後に、macOSと同じく、設定を反映させるためにターミナルを再起動するか、以下のコマンドを実行します。

    source $HOME/.cargo/env

Rustインストールが成功したか確認しよう!

さあ、各OSでのインストール作業が終わりましたね!お疲れ様です!

でも、本当にちゃんとインストールできたか、確認しておきましょう。

新しくターミナル(WindowsならコマンドプロンプトかPowerShell)を開いて、以下の2つのコマンドをそれぞれ入力して、Enterキーを押してみてください。

まずはRustコンパイラのバージョン確認

rustc --version

次にCargo(パッケージマネージャー兼ビルドシステム)のバージョン確認:

cargo --version

それぞれのコマンドを実行したときに、下みたいにバージョン番号が表示されればOKです!

rustc 1.XX.X (xxxxxxxxxx YYYY-MM-DD)
cargo 1.XX.X (xxxxxxxxxx YYYY-MM-DD)

(XX.X や xxxxxxxxxx, YYYY-MM-DD の部分は、インストールした時期によって変わります)

バージョン番号がちゃんと表示されたら、Rustのインストールは無事成功です!

もし「コマンドが見つかりません」みたいなエラーが出たら、PATHの設定がうまくいっていない可能性があります。前の手順に戻って、ターミナルの再起動や `source $HOME/.cargo/env` (Mac/Linux) の実行を確認してみてください。

【実践】最初のRustプログラム「Hello, World!」を実行

インストールが無事に終わったところで、早速Rustを使って何かしてみましょう!

プログラミングの世界では、最初に「Hello, World!」という文字を表示させるのがお約束みたいなものです。

Rustでも、コマンドをいくつか打つだけで簡単に実行できますよ。

プロジェクト作成コマンド: `cargo new`

まず、プログラムを作るためのフォルダ(プロジェクト)を用意します。
デスクトップなど、好きな場所に移動してから、ターミナルで以下のコマンドを実行してください。

cargo new hello_world

このコマンドを実行すると、`hello_world` という名前のフォルダが新しく作られます。
中身はこんな感じになっているはずです。

hello_world/
├── Cargo.toml
└── src/
    └── main.rs
  • `Cargo.toml`: プロジェクトの設定ファイル。今は気にしなくてOK。
  • `src/main.rs`: プログラムのソースコードを書くファイル。

`cargo new` コマンドは、こうやってRustプロジェクトのひな形をサッと作ってくれる便利なやつなんです。

コンパイルと実行コマンド: `cargo run`

次に、作成されたプロジェクトのフォルダに移動します。

cd hello_world

そして、いよいよプログラムを実行します!以下のコマンドを打ってください。

cargo run

このコマンドは、`src/main.rs` に書かれているコードをコンピューターがわかる言葉に翻訳(コンパイル)して、その結果できたプログラムを実行する、という2つの作業を一度にやってくれます。

実行すると、ターミナルに…

   Compiling hello_world v0.1.0 (/path/to/your/hello_world)
    Finished dev [unoptimized + debuginfo] target(s) in Xs
     Running `target/debug/hello_world`
Hello, world!

`Hello, world!` と表示されましたか?
表示されたら、大成功! これで、あなたはRustプログラマーとしての第一歩を踏み出しました!

ちなみに、`src/main.rs` の中身はこんな感じになっています。

fn main() {
    println!("Hello, world!");
}

`println!("Hello, world!");` の部分が、画面に文字を表示させている命令ですね。

Rustインストールの次の一歩!学習を進めために

無事にRustのインストールと最初のプログラム実行が完了しましたね!おめでとうございます!

ここからが、本格的なRust学習のスタート地点です。

次に何をすればいいか、いくつか道しるべを示しておきますね。

  • 公式ドキュメントを読む
    Rustには非常に丁寧な公式ドキュメントがあります。特に「The Rust Programming Language」(通称 The Book)は、基本からしっかり学べるのでおすすめです。(日本語版もあります!)
  • 当ブログを参考にする
    当ブログでもRustの基本を網羅しています。まずは「Rustとは?」から読み進めてください。
  • エディタを使いやすくする
    プログラムを書くにはテキストエディタが必要ですが、Visual Studio Code (VS Code) に `rust-analyzer` という拡張機能を入れると、コード補完やエラーチェックが強力に効いて、めちゃくちゃ開発しやすくなります。ぜひ試してみてください!

Rustは学ぶのが楽しい言語だと言われています。焦らず、自分のペースで少しずつ触れていってみてください。

この記事が、あなたのRustライフの良いスタートになることを願っています!がんばってくださいね!

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リモートワークでエンジニア兼Webディレクターとして活動しています。プログラミングやAIなど、日々の業務や学びの中で得た知識や気づきをわかりやすく発信し、これからITスキルを身につけたい人にも役立つ情報をお届けします。 note → https://note.com/yurufuri X → https://x.com/mnao111

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