この記事では、今注目のプログラミング言語Rustのインストール方法を、どこよりも分かりやすく解説します!
Windows、Mac、Linux、どのパソコンを使っていても、順番通りに進めれば、ちゃんとRustの開発環境が手に入りますよ。
この記事を読み終わるころには、きっと「あれ、意外と簡単だった!」って思えるはず。
この記事でできるようになること
- Rustの公式インストーラー「rustup」の役割がわかる
- Windows, macOS, Linux それぞれの環境にRustをインストールできる
- インストールがちゃんとできたか確認する方法がわかる
- Rustで最初のプログラム「Hello, World!」を動かせる
Rustのインストールを始める前に
さて、Rustのインストール作業に入る前に、ちょっとだけ心構えと準備のお話をさせてください。
Rustってどんな言語かというと、ものすごく速く動いて、しかもメモリ関連のバグ(プログラムの厄介な間違い)が起きにくいように設計されている、イマドキの言語なんです。
ゲーム開発からWebサービス、OSみたいな低レイヤーな領域まで、いろんな場所で活躍が期待されているんですよ。
インストールに必要なものは、基本的には以下の2つだけ。
- インターネットにつながったパソコン
- パソコンの基本的な操作(ファイルのダウンロード、コマンド入力など)ができること
この記事では、Rust公式が推奨している「rustup」という仕組みを使ってインストールを進めます。
これを使うと、Rust本体のバージョンアップや、関連するプログラムの管理がとっても楽ちんになるんです。
「なんかよく分からないけど、公式がおすすめしてるなら安心!」くらいに思ってもらえればOKです!
Rustインストールのコアとなる「rustup」とは?
先ほど名前が出た「rustup」について、もう少しだけ説明しますね。
rustupは、Rustのバージョンや、コンパイラ(人間が書いたコードをコンピューターがわかる言葉に翻訳するやつ)などを管理してくれるプログラムです。
プログラミング言語って、日々進化していて新しいバージョンが出たりするんですが、rustupがあれば、コマンド一つで簡単に最新版にアップデートしたり、必要なら古いバージョンに戻したりもできるんです。便利でしょう?
特に、複数のプロジェクトで違うバージョンのRustを使いたい、なんて状況になったときも、rustupがよしなに管理してくれます。
まあ、最初のうちは「ふーん、そんな便利なやつなんだ」くらいで大丈夫。
とにかく、Rustを使うならrustup経由でインストールするのが今のスタンダード、と覚えておいてください。
【OS別】Rustインストール手順 - 自分の環境に合わせよう
いよいよ実際のインストール作業に入っていきましょう。
お使いのパソコンのOS(Windows, macOS, Linux)に合わせて、手順が少し異なります。
自分の環境に合った項目を選んで進めてくださいね。
WindowsへのRustインストール手順
Windowsユーザーさんはこちらの手順です!
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インストーラーのダウンロード
まずは、Rustの公式サイト (rust-lang.org) にアクセスして、「rustup-init.exe」というファイルをダウンロードします。
ボタンを押すとダウンロードが始まるはずです。 -
インストーラーの実行
ダウンロードした「rustup-init.exe」をダブルクリックして実行しましょう。
黒い画面(コマンドプロンプトみたいなもの)が表示されて、いくつか質問されます。 -
インストールの選択肢
通常は、「1) Proceed with installation (default)」を選んでEnterキーを押せばOKです。
お任せで、いい感じに設定してくれます。Rust Visual C++ prerequisites Rust requires the Microsoft C++ build tools for Visual Studio 2013 or later, but they don't seem to be installed. The easiest way to acquire the build tools is by installing Microsoft Visual C++ Build Tools 2019 which provides just the Visual C++ build tools: https://visualstudio.microsoft.com/visual-cpp-build-tools/ Alternately, you can install Visual Studio 2019, Visual Studio 2017, Visual Studio 2015, or Visual Studio 2013 and during install select the "C++ tools": https://visualstudio.microsoft.com/downloads/ Install the C++ build tools before proceeding. If you will be targetting the GNU ABI or otherwise know what you are doing, you can skip the C++ build tool requirement by choosing the GNU ABI variant of the stable toolchain. Continue? (y/N)
もしかしたら、↑のように「Microsoft C++ build tools」が必要だよ、と言われるかもしれません。
その場合は、メッセージの指示に従って、先にそちらをインストールする必要があります。(メッセージ内のリンクからダウンロード・インストールできます。Visual Studio Installerが起動したら「C++によるデスクトップ開発」を選んでインストールしましょう)
インストールが終わったら、再度 `rustup-init.exe` を実行してください。Current installation options: default host triple: x86_64-pc-windows-msvc default toolchain: stable modify PATH variable: yes 1) Proceed with installation (default) 2) Customize installation 3) Cancel installation >
この画面が出たら、「1」を入力してEnter!
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インストール完了待ち
あとは、必要なファイルがダウンロードされてインストールされるのを待ちます。ちょっと時間がかかるかも。
「Rust is installed now. Great!」みたいなメッセージが出たら成功です!
最後に、設定を反映させるために、開いているコマンドプロンプトやPowerShellがあれば一度閉じて、新しく開き直しましょう。
macOSへのRustインストール手順
Macをお使いの方はこちらの手順です!
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ターミナルを開く
まず、「ターミナル」というアプリを開きます。
Launchpad や Spotlight検索 (command + Space) で「ターミナル」と入力すれば見つかるはず。 -
インストールコマンドの実行
開いたターミナルに、以下のコマンドをコピー&ペーストして、Enterキーを押します。curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh
このコマンドを実行することで、rustupのインストーラーをダウンロードしてきて、そのまま実行してくれます。
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インストールの選択肢
Windowsのときと同じように、いくつか質問されます。Current installation options: default host triple: x86_64-apple-darwin または aarch64-apple-darwin default toolchain: stable modify PATH variable: yes 1) Proceed with installation (default) 2) Customize installation 3) Cancel installation >
ここでも、よくわからなければ「1」を選んでEnterを押せば大丈夫です。標準的な設定で進めてくれます。
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インストール完了待ちと設定反映
インストールが始まります。必要なファイルがダウンロードされるので、少し待ちましょう。
「Rust is installed now. Great!」というメッセージが出れば成功!
最後に、メッセージにも表示されていると思いますが、設定を反映させるために、ターミナルを一度閉じて新しく開き直すか、以下のコマンドを実行してください。source $HOME/.cargo/env
LinuxへのRustインストール手順
Linuxをお使いの方、手順はmacOSとほとんど同じですよ!
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ターミナルを開く
お使いのLinuxディストリビューション(Ubuntu, Fedora, Arch Linuxなど)で、ターミナル(端末、コンソールとも呼ばれます)を開きます。 -
ビルドに必要なパッケージの準備 (必要な場合)
もし、お使いの環境にC言語のコンパイラ (gccなど) や、関連する開発パッケージが入っていない場合、先にインストールしておく必要があります。
例えば、Debian/Ubuntu系なら:sudo apt update sudo apt install build-essential
Fedora系なら、
sudo dnf update sudo dnf groupinstall "Development Tools"
これらは一例なので、ご自身の環境に合わせて必要なものを入れてくださいね。(すでに開発環境が整っている場合は不要です)
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インストールコマンドの実行
macOSと同じコマンドをターミナルに打ち込み、Enter!curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh
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インストールの選択肢
これもmacOSと同じです。Current installation options: (中略) 1) Proceed with installation (default) 2) Customize installation 3) Cancel installation >
迷ったら「1」でEnterしましょう。
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インストール完了待ちと設定反映
インストールが終わるのを待ちます。
「Rust is installed now. Great!」が出たら完了です。
最後に、macOSと同じく、設定を反映させるためにターミナルを再起動するか、以下のコマンドを実行します。source $HOME/.cargo/env
Rustインストールが成功したか確認しよう!
さあ、各OSでのインストール作業が終わりましたね!お疲れ様です!
でも、本当にちゃんとインストールできたか、確認しておきましょう。
新しくターミナル(WindowsならコマンドプロンプトかPowerShell)を開いて、以下の2つのコマンドをそれぞれ入力して、Enterキーを押してみてください。
まずはRustコンパイラのバージョン確認
rustc --version
次にCargo(パッケージマネージャー兼ビルドシステム)のバージョン確認:
cargo --version
それぞれのコマンドを実行したときに、下みたいにバージョン番号が表示されればOKです!
rustc 1.XX.X (xxxxxxxxxx YYYY-MM-DD) cargo 1.XX.X (xxxxxxxxxx YYYY-MM-DD)
(XX.X や xxxxxxxxxx, YYYY-MM-DD の部分は、インストールした時期によって変わります)
バージョン番号がちゃんと表示されたら、Rustのインストールは無事成功です!
もし「コマンドが見つかりません」みたいなエラーが出たら、PATHの設定がうまくいっていない可能性があります。前の手順に戻って、ターミナルの再起動や `source $HOME/.cargo/env` (Mac/Linux) の実行を確認してみてください。
【実践】最初のRustプログラム「Hello, World!」を実行
インストールが無事に終わったところで、早速Rustを使って何かしてみましょう!
プログラミングの世界では、最初に「Hello, World!」という文字を表示させるのがお約束みたいなものです。
Rustでも、コマンドをいくつか打つだけで簡単に実行できますよ。
プロジェクト作成コマンド: `cargo new`
まず、プログラムを作るためのフォルダ(プロジェクト)を用意します。
デスクトップなど、好きな場所に移動してから、ターミナルで以下のコマンドを実行してください。
cargo new hello_world
このコマンドを実行すると、`hello_world` という名前のフォルダが新しく作られます。
中身はこんな感じになっているはずです。
hello_world/ ├── Cargo.toml └── src/ └── main.rs
- `Cargo.toml`: プロジェクトの設定ファイル。今は気にしなくてOK。
- `src/main.rs`: プログラムのソースコードを書くファイル。
`cargo new` コマンドは、こうやってRustプロジェクトのひな形をサッと作ってくれる便利なやつなんです。
コンパイルと実行コマンド: `cargo run`
次に、作成されたプロジェクトのフォルダに移動します。
cd hello_world
そして、いよいよプログラムを実行します!以下のコマンドを打ってください。
cargo run
このコマンドは、`src/main.rs` に書かれているコードをコンピューターがわかる言葉に翻訳(コンパイル)して、その結果できたプログラムを実行する、という2つの作業を一度にやってくれます。
実行すると、ターミナルに…
Compiling hello_world v0.1.0 (/path/to/your/hello_world) Finished dev [unoptimized + debuginfo] target(s) in Xs Running `target/debug/hello_world` Hello, world!
`Hello, world!` と表示されましたか?
表示されたら、大成功! これで、あなたはRustプログラマーとしての第一歩を踏み出しました!
ちなみに、`src/main.rs` の中身はこんな感じになっています。
fn main() { println!("Hello, world!"); }
`println!("Hello, world!");` の部分が、画面に文字を表示させている命令ですね。
Rustインストールの次の一歩!学習を進めために
無事にRustのインストールと最初のプログラム実行が完了しましたね!おめでとうございます!
ここからが、本格的なRust学習のスタート地点です。
次に何をすればいいか、いくつか道しるべを示しておきますね。
- 公式ドキュメントを読む
Rustには非常に丁寧な公式ドキュメントがあります。特に「The Rust Programming Language」(通称 The Book)は、基本からしっかり学べるのでおすすめです。(日本語版もあります!) - 当ブログを参考にする
当ブログでもRustの基本を網羅しています。まずは「Rustとは?」から読み進めてください。 - エディタを使いやすくする
プログラムを書くにはテキストエディタが必要ですが、Visual Studio Code (VS Code) に `rust-analyzer` という拡張機能を入れると、コード補完やエラーチェックが強力に効いて、めちゃくちゃ開発しやすくなります。ぜひ試してみてください!
Rustは学ぶのが楽しい言語だと言われています。焦らず、自分のペースで少しずつ触れていってみてください。
この記事が、あなたのRustライフの良いスタートになることを願っています!がんばってくださいね!
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